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目次
【製薬会社の年収】これから下がりそう!危ない会社は〇〇?
こんにちは、製薬MR歴10年のけいとです。
今日はみなさん気になる年収について!
最近こんなニュースがありましたね。
▼エーザイの給料激減
・平均年収 1042万円⇒920万円 (120万円の減少!)
というわけで本日の内容はこちら↓
【本日の内容】
☑︎エーザイの年収は、なんでこんなに下がったの??
☑︎エーザイみたいに、これから年収さがりそうな会社は?
動画の場合はこちら↓
エーザイの年収はなんでこんなに下がったの??
エーザイが年収下がった原因は
『部門連動賞与』による影響
と言われています。
これはカンタンに言うと
エーザイのグローバルの売上の中で、とくに日本の成績が悪かった!
っていうことですね。
なんで、日本の営業成績が悪かったのかというと主な理由は2つ。
エーザイ不運①
2021年 ヒュミラの特許切れ
年間500億円の大黒柱が日本で特許切れ。
こりゃあ、日本の成績は落ちますよね。
エーザイ不運②
メチコバールの薬価 10%の大幅引き下げ
メチコバールは、比較的古い薬ですが
100億円上も売れていたロングセラー商品です。
こんな感じで、特許切れや薬価の引き下げがあると
営業成績が落ちてしまうのは製薬会社の宿命!
特許切れや薬価引き下げの影響で
直近の営業成績は悪かったわけですね。
ちなみにここ数年エーザイはなかなか浮上してきません。
2022年度の営業利益(予測)は、500億円で横ばい。
ちなみに、「営業利益500億円」というと
キョーリンホールディングスと同じくらいです。。
それでは、つぎにエーザイと同じように
特許切れや薬価引き下げで厳しい状況になりそうな会社をみていきましょう。
これから年収下がりそうな会社①『住友ファーマ』
ちなみに、2022年の年収906万円です(前年+6万円)
住友ファーマが厳しい理由①
国内の屋台骨の糖尿病薬がそろって薬価引き下げ・・・
「トルリシティ」-11%
「エクア」-5%
「エクメット」-9%
今は大型の新薬もないなかで
じわじわと薬価が下げられていく状況はきびしいですね。
住友ファーマが厳しい理由②
直近での有望な新薬が日本で発売されない・・・
住友ファーマは海外で発売する2つの大型新薬(候補)をゲットしています!
・オルゴビクス(前立腺がん)
・ジェムテサ(過活動膀胱)
これは、来年2023年の激震。
北米での「ラツーダ(売上2,000億円)」の特許切れを見越して
新たにゲットしたものです。
でも、この2つの大型新薬(候補)は、両方とも海外でのみ発売です。
残念ながら、日本のMRは直近では有望な新薬が扱えないんですよね。。
こんな感じで、ここ数年スパンでは住友ファーマ(国内営業)は厳しいです
一応、お伝えしておくと
5年後くらい待てば良い薬が出てくるかもしません。
▼住友ファーマの希望の星『ウロタロント』統合失調症治療薬
・大塚製薬との提携で販売する4つの精神科領域の薬のひとつ
・2028年の売上予測は1,400億円
👆他社の5年後の大型新薬候補について知りたい方はこちらの記事へ
これから年収下がりそうな会社②『塩野義製薬』
▼塩野義製薬
2022年の直近の年収857万円。
前年比-45万円なので、すでに年収は下がり始めています。
まずは塩野義の現状から。
グローバルで見ると、2021年度は増収!
営業利益は1100億円です。
会社全体でみると、わりと良い感じ。
それでは次に、これからの塩野義の国内営業の状況は?
日本での売上減少は891億円(前期比5.9%減)
これは、主力品サインバルタの特許切れによる影響が大きい。
またもや、定番の特許切れ問題です。
やはり新薬が供給されない会社はどんどん厳しくなります。
加えて、コロナの影響でけっこうな打撃を受けました。
コロナ流行の陰で、インフルエンザが流行しなかったのは有名ですよね。
そのせいで、インフルエンザ関連の製品の売上は伸びず・・・
塩野義の武器『インフルエンザファミリー』の売り上げ減少
・ゾフルーザ
・ラピアクタ
・ブライトポック
今年に関しては、運良く政府が備蓄したので、31億ほど売れたんですが
来年は絶望的に期待できない状況です。
さらに、頼みの綱の「コロナ治療薬」に関して。
残念ながら緊急承認も見送られてしまいました・・・
さらにさらに
薬価引き下げの影響も意外と大きく受けています。
・「ピレスパ」-28.4%。
・「クレストール」-32.4%
クレストールは古い薬ですが
実はまだまだ大きな売り上げがありました。
その薬価が3分の1にカットされる悲劇です。
そして、極め付けはこちら。
じつは塩野義の利益の半分もしめているのが、HIV関連のロイヤリティー収入
⇒最近になりHIV(エイズウイルス)市場の変化し
トップシェアの薬が特許が切れて、安価な薬が市場に出回りはじめた・・
塩野義の売上の半分を占める収入が少しピンチに陥りつつあります。
長くなったので一旦まとめまると
▼塩野義が厳しい理由
①主力品サインバルタの特許切れ
②インフルエンザファミリーの売上減
③コロナ治療薬の緊急承認が見送り
④意外と売上の大きいロングセラー商品「クレストール」の薬価引き下げ
⑤HIV市場の環境変化
どれも地味ですが、塩野義製薬が厳しくなる理由は意外とたくさんあります(笑)
塩野義の年収はすでに下がり始めていますが
ここ数年だけで考えると、更に厳しくなることが予想されます。
👆『製薬会社 年収伸びてる会社 落ちてる会社』はこちらです。
まとめ 【製薬会社の年収予測】これから下がりそう!危ない会社は〇〇?
・エーザイの年収が120万円ダウン
要因:日本の成績が悪かったから
ヒュミラ特許切れ、メチコバールなどのロングセラー商品が薬価低下したため
・エーザイと同じく年収ダウンしそうな会社
①住友ファーマ
糖尿病薬の薬価ダウン/日本での新薬不足
②塩野義製薬
大黒柱「サインバルタ」などなど要因は多数!