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やばい崖っぷち!?製薬会社の将来性を左右する新薬の数【エーザイ/田辺三菱/塩野義を徹底解剖!】
こんにちは。
製薬会社勤務11年のけいとです。
今日はこういった方に向けた記事です。
▼製薬志望の就活生、転職中の方へ
☑製薬会社の将来性、どこが良いのかわからない!
☑これから、たくさん新薬を出してくれる会社ってどこなの?

製薬会社(特にMR)を志望する人にとって
「将来性」は「新薬の数」にかなり左右されますよね。

というけで、今日は『新薬の数』を取り上げます!
下のような条件で、各社の新薬の数をまとめていきます
・日本でこれから発売される新薬(海外の開発パイプラインは含まない)
・薬の開発試験が最終段階(PhaseⅢ)まで進んでいる。もしくは申請段階までこぎつけてるもの
(薬の開発試験は途中で失敗することもよくあるからです)
というけで、まずは結論から。
▼内資系製薬 大手~準大手 これからの新薬の数は?
・エーザイ 2コ
・田辺三菱 5コ
・塩野義製薬 7コ
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エーザイ 新薬数:2コ
結論
将来性: ★★☆☆☆
・現状では、抗がん剤「レンビマ」に頼っており、多数の適応拡大を控える
・新薬数は少ないので、アルツハイマー薬『レカネマブ』の成功に大きく左右される。
もしレカネマブが開発失敗したら、かなり崖っぷちに!
▼エーザイの現状
得意分野は「中枢神経領域」、とくにアルツハイマー薬ではこれまで世界を牽引!
今はガマンの時期
・2021年、大黒柱「ヒュミラ(リウマチ薬)」の特許切れで売上低迷
・平均年収ダウン(120万も!)
・利益率も下がっている(製薬ワースト3位 7.1%)
2021年 アルツハイマー薬「アデュヘルム」開発失敗・・
売上1兆円か!?って期待されていた新しいアルツハイマー薬「アデュヘルム」の開発に失敗!
開発は失敗したので、実質利益は見込めなくなりましたが
開発費用は莫大にかかっています。
2021年だけでも760億円もかかってて、エーザイの利益率低下の原因に・・・

▼エーザイ、これからの巻き返しに期待!?
ただし、上の図をみると2023年から挽回できる可能性もあります!
その理由は「負の遺産アデュヘルムの費用が2023年から掛からなくなるから」
また、2つ目のアルツハイマー治療薬「レカネマブ」の発売が予定されていたり
2022年度には、主力品の抗がん剤「レンビマ」の売上が2,000億円を突破したりと!
ポジティブな要素もありますね!

期待の「レカネマブ」、日本での開発状況は?
レカネマブ以外の新薬ってどれくらいあるのかな?
エーザイ 新薬数 2個(内訳 PhaseⅢ:0 申請中:2)
正直、日本での開発状況はかなり寂しい感じです・・・
開発が後期まで進んでいる新薬は『精神・神経領域』での2剤のみ!
・フィコンパ(抗てんかん剤) 2022年8月申請済
・レカネマブ(アルツハイマー薬)申請準備中
レカネマブはすでに申請準備に入っており順調に見えます。
とはいえ、2剤しか新薬がないとなると、レカネマブへの期待はかなり大きくなってしまいます!

最近になり、レカネマブに関しては、有効性は確認された一方で安全面での懸念もでてきています。
日本だけでなく、日米欧での承認目指しており
2023年に初旬にはアメリカで承認されるかどうかの、最初の結果がでる予定であり、非常に注目です!
「がん領域」に関しては
いまの主軸の抗がん剤『レンビマ』の適応追加は多数控えているようです。

とはいえ、レンビマ以外の抗がん剤で
開発後期まで進んでいるものはひとつもない!
この点も押さえておいたほうがいいポイントですね。
エーザイ まとめ
新薬数は2個とかなり少ない!(内訳 PhaseⅢ:0 申請中:2 )
・2023年 失敗したアデュヘルム 負の遺産からの解放!
・現状はレンビマに頼っており、適応拡大は多数
他に新薬もかなり少ないので、2つ目のアルツハイマー薬「レカネマブ」次第で大きく運命が変わる!
塩野義製薬 新薬数:7コ
結論
将来性: ★★★☆☆
・得意の感染症領域では、初の国産「新型コロナ治療薬」の発売!
⇒2023年は政府購入なので安定収益
・「がんワクチン」などの面白い製品の発売も控えている!
▼塩野義製薬の現状
グローバルでは好調!日本では不調。。
・グローバルでみると、じつはHIV薬のロイヤリティ収入がメイン収益。
⇒ここから売上6割を稼ぐ大黒柱。おかげで利益率は製薬3位(33%)と高収益!
・その一方で、日本では主力品サインバルタ特許切れで低迷・・・

サインバルタの次のエース候補って何があるのかな??
さらに、塩野義製薬の現状をみていくと、2028年に大きな景気が訪れそう。


2028年までに大型新薬がでてこないとやばい?
それでは、これらを踏まえて、塩野義製薬の状況をみていきましょう。
塩野義製薬 新薬数 7個(内訳 PhaseⅢ:5 申請中:2 )
▼重点領域のひとつ『感染症』も寂しい状況・・・
塩野義製薬といえば、「感染症」。
ですが、新薬はひとつだけです

ただし、塩野義は初めて国産のコロナ治療薬の開発に成功しました。
下記のように、政府からの購入も決まり、ここ数年間でみると安定した収益が見込まます!

▼もう一つの重点領域『疼痛・神経領域』で4つ!
この領域に関しては、普通に大手並みに新薬そろってますね。

▼塩野義製薬 「がん」に関する新しい治療法も開発中!
『がんワクチン』『核酸アゴニスト』といった新規性の高い製品も開発しています。

新規性があって面白いんですが
さらに良い点としては、日本での開発もちゃんと進んでいるということ。
下記のように、開発後期(ステージ:PhaseⅢ)まで進んでいます。
「食道がん」のがんペプチドワクチンなどです。

あと数年で日本で発売にこぎつけられそうな段階まで進んでいます。
2028年のHIV薬のライセンス収益の激減までに、新時代の塩野義製薬を支える薬になるかもしれません!
田辺三菱製薬 まとめ
・新薬数は7個とまずまず!(内訳 PhaseⅢ:5 申請段階: 2)
・塩野義の全体売上の6割占めるHIV薬の特許切れは2028年。それまでに大型新薬がないと厳しい
・得意の感染症領域は新薬ひとつだけ!政府購入なので、安定した収益は見込める
・疼痛/神経領域で4コ。この分野は普通に大手並みの新薬数をもっています。
・がんワクチンの開発も進んでいて、数年以内に日本でも発売できそう!
⇒2028年のHIV薬の特許切れまでに、新しい収益の柱になるかも!
田辺三菱製薬 新薬数:5コ
結論
将来性: ★☆☆☆☆
・現状では、抗がん剤「レンビマ」に頼っており、多数の適応拡大を控える
・新薬数は少ないので、アルツハイマー薬『レカネマブ』の成功に大きく左右される。
もしレカネマブが開発失敗したら、かなり崖っぷちに!
▼田辺三菱の現状
・2020年に三菱ケミカルHDの子会社へ。今は三菱ケミカルHDのヘルスケア部門です。
ここ数年は営業赤字が続いてて厳しい状況です
▼主力品(国内)
・レミケード(リウマチ薬)600億円
⇒レミケードはすでに特許切れ
・シンポニー(リウマチ薬)400億円
・ステラーラ(乾癬) 150億円
・ワクチン関連 400億円
※参考 田辺三菱 2019年有価証券報告書より

一番売れてる商品(レミケード)が特許切れってやばくない??
レミケードに変わる新薬がでてくるかどうかは重要なポイント!
見ていきましょう。
田辺三菱 新薬数 5個(内訳 PhaseⅢ:2 申請中:3 )
正直、日本での開発状況はかなり寂しい感じです・・・
▼精神・神経領域に関しては、新薬が3つ!
「これから田辺三菱の得意領域となるかもしれない」
っていう淡い期待をもつことができます。

とはいえ、自社開発品がエダラボンのひとつだけ、というのは寂しい状況ですが。
今回調べてみて感じたんですが
田辺三菱は自社品が少ないですね。
利益率が上がりにくいので、これはよくない兆候です。
▼得意分野「免疫」では新薬ひとつだけ・・・

田辺三菱は、リウマチなどの自己免疫疾患っていわれる免疫系に強いですが
いまのところ免疫系での新薬は一つだけ。
ここは寂しい状況ですね。
▼田辺三菱に朗報!イーライリリー期待の糖尿病薬の販売提携
あまり良い面がない田辺三菱ですが、これは朗報です。
イーライリリーが発売した「チルゼパチド(糖尿病薬)」。
2022年で世界で発売したなかでも、トップクラスで価値の高い薬です。
日本での販売提携は田辺三菱製がゲットしました!

このような状況で、イーライリリーのチルゼパチド提携以外は
赤字脱出の起爆剤になる要素はあまりなさそう。
新薬もあまり出てこない状況で、MR数は1,300人体制はかなり余剰なので
これからリストラもあると思われます。
👉これからリストラしそうな会社 大予測ランキングはこちらの記事をどうぞ。
田辺三菱製薬 まとめ
・新薬数は5個と少なめ!(内訳 PhaseⅢ:2 申請段階: 3)
・自社品が少なくて、すぐに大型化が見込める製品がない。。。
・新薬3つ持っている『精神・神経領域』に淡い期待
・朗報はイーライリリー「チルゼパチド」の販売提携!
・MR数は余剰なので、これから人員整理!?
塩野義製薬 新薬数:7コ
結論
将来性: ★★★☆☆
・得意の感染症領域では、初の国産「新型コロナ治療薬」の発売!
⇒2023年は政府購入なので安定収益
・「がんワクチン」などの面白い製品の発売も控えている!
▼塩野義製薬の現状
グローバルでは好調!日本では不調。。
・グローバルでみると、じつはHIV薬のロイヤリティ収入がメイン収益。
⇒ここから売上6割を稼ぐ大黒柱。おかげで利益率は製薬3位(33%)と高収益!
・その一方で、日本では主力品サインバルタ特許切れで低迷・・・

サインバルタの次のエース候補って何があるのかな??
さらに、塩野義製薬の現状をみていくと、2028年に大きな景気が訪れそう。


2028年までに大型新薬がでてこないとやばい?
それでは、これらを踏まえて、塩野義製薬の状況をみていきましょう。
塩野義製薬 新薬数 7個(内訳 PhaseⅢ:5 申請中:2 )
▼重点領域のひとつ『感染症』も寂しい状況・・・
塩野義製薬といえば、「感染症」。
ですが、新薬はひとつだけです

ただし、塩野義は初めて国産のコロナ治療薬の開発に成功しました。
下記のように、政府からの購入も決まり、ここ数年間でみると安定した収益が見込まます!

▼もう一つの重点領域『疼痛・神経領域』で4つ!
この領域に関しては、普通に大手並みに新薬そろってますね。

▼塩野義製薬 「がん」に関する新しい治療法も開発中!
『がんワクチン』『核酸アゴニスト』といった新規性の高い製品も開発しています。

新規性があって面白いんですが
さらに良い点としては、日本での開発もちゃんと進んでいるということ。
下記のように、開発後期(ステージ:PhaseⅢ)まで進んでいます。
「食道がん」のがんペプチドワクチンなどです。

あと数年で日本で発売にこぎつけられそうな段階まで進んでいます。
2028年のHIV薬のライセンス収益の激減までに、新時代の塩野義製薬を支える薬になるかもしれません!
塩野義製薬 まとめ
・新薬数は7個とまずまず!(内訳 PhaseⅢ:5 申請段階: 2)
・塩野義の全体売上の6割占めるHIV薬の特許切れは2028年。それまでに大型新薬がないと厳しい
・得意の感染症領域は新薬ひとつだけ!政府購入なので、安定した収益は見込める
・疼痛/神経領域で4コ。この分野は普通に大手並みの新薬数をもっています。
・がんワクチンの開発も進んでいて、数年以内に日本でも発売できそう!
⇒2028年のHIV薬の特許切れまでに、新しい収益の柱になるかも!
まとめ 将来性を大きく左右する『新薬の数』 製薬大手~準大手編
▼ 将来性を大きく左右する『新薬の数』 製薬大手~準大手編
・エーザイ 2コ!
新薬数は少ない!
そのため、新規アルツハイマー薬「レカネマブ」への期待はかなり大きい!!
・田辺三菱 5コ
目立った新薬はないが、新薬数はそこそこ。
弱点は自社開発品が少ないところ。
直近ではイーライリリーとの提携品「チルゼパチド」に期待!
・塩野義製薬 7コ
直近では新型コロナ治療薬の発売。
がんワクチンなどの新規製品も予定されている!