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目次
2028年に特許切れ 塩野義製薬 ヤバさ★★★★☆
▼一番売れてる商品
HIV薬 ロイヤリティ収入と配当収入
売上 1,940億円
総売上に占める割合: 58%
塩野義は開発したHIV薬(エイズの治療薬)の販売ライセンスを
ViiV社(ヴィーブ社)っていう会社へ渡しています。
そのライセンス収入がハンパない金額です。
塩野義製薬はViiV社の株も大量にもっており
その配当収入とライセンス収入をあわせて2,000億円!
売上の6割も占めています。
そして、この売上6割のライセンス収入の薬の
特許切れは2028年。
あまり知られていない事実ですが
これはかなりの一大事です。
出典:塩野義製薬HP
そんでもって、もっとヤバいのが
この2028年以降の主力品になりそうな薬の目途がたっていないこと。
とはいえ、特許切れはまだ5年以上先のこと。
これから新薬開発状況は要チェックな会社です。
2030年に特許切れ 協和キリン ヤバさ★★☆☆☆
▼一番売れてる商品
クリースビータ(低リン血症)
売上 850億円
総売上に占める割合 24.1%
クリースビータは協和キリンがはじめて生みだす
ブロックバスター(売上1,000億円以上)の薬。
2022年度の売上で1,000億円ごえは確実!
今のところまだまだ問題はないでしょう。
2031年に特許切れ 小野薬品 ヤバさ★★★☆☆
▼一番売れてる商品
オプジーボ(抗がん剤)+ロイヤリティ収入
売上 1,970億円
売上全体に占める割合:62.9%
売上の6割を一つの薬から稼いでるって
とんでもないですが
とはいえ、まだまだ9年も先のはなし。
そんな先の話、心配しなくていんじゃないの~?
って思うかもしれませんが、ちょっと注意です。
日本でのオプジーボの特許切れは2031年でまだまだ先ですが
オプジーボの世界売上の4割を占めるアメリカで
特許が切れるのは2028年。
ということは、ブリストルからもらっているロイヤリティ収入は2028年から急速に下がります。
(アメリカでのオプジーボ販売は、小野薬品ではなくブリストルマイヤーズです)
というわけで、2028年から収入はかなり下がるであろう
小野薬品はヤバさ星3つ★★★です。
2032年に特許切れ 武田薬品 ヤバさ★☆☆☆☆
▼一番売れてる商品
エンタイビオ(潰瘍性大腸炎)
売上 5,220億円
総売上に占める割合 14.6%
2032年の特許切れなのでまだ心配は不要。
余談ですが、このエンタイビオって
2018年の薬なのに、特許は2032年まで続く!
どんなパワープレイをしたら、こんなに特許が長続きするのかわかりませんが
武田の主張では
「2032年よりも前にエンタイビオのジェネリック出したら特許侵害」だそうです。
さすか製薬業界トップの武田薬品ですね。
出典:武田薬品HP
2036年に特許切れ 中外製薬 ヤバさ☆☆☆☆☆
▼一番売れてる商品
ヘムライブラ(血友病 )
売上 1,970億円
総売上に占める割合 19.7%
特許切れは2036年です。
まったくヤバさはないでしょう。
ヤバさとしては星ゼロです。
まとめ 製薬会社 リストラを引き起こす巨大な特許切れはいつ訪れる?
▼内資系の製薬は、外資に比べて新薬が少ないので
大黒柱の特許切れのインパクトは大きい!
(もちろん内資の良い面もたくさんあります)
▼特に注意が必要な4社!
2023年 ラツーダ(住友ファーマ)
2026年 レンビマ(エーザイ)
2027年 イクスタンジ(アステラス製薬)
2028年 HIV薬ロイヤリティー(塩野義製薬)
▼しばらく安泰な2社!
2032年 エンタイビオ(武田薬品)
2036年 ヘムライブラ(中外製薬)
※エーザイのレンビマは製造方法に関する特許が「2035年8月」までとの情報あり(23年7月決算情報)