※記事内には広告が含まれています
【あなたの知らない真実】あのアステラス製薬も・・?大手製薬会社 利益率ワースト5
こんにちは。
製薬会社勤務11年のけいとです。
有名だけど、ホントは利益率が低すぎる製薬会社が判明しました。
会社の将来性を知るうえで意外と学びが深いです。
【本日の内容】
有名企業なのに実はあぶない? 製薬会社 利益率ワースト5
YouTubeのほうが詳しく解説しています。
就活や転職では情報が命なので、チャンネル登録お忘れなくお願いします。
▼無料メルマガ「ヤクケン@製薬情報」を開設しました
普段のYouTubeやSNSでの発信よりも、ちょっとマニアックな情報をお届けしていきます。
就活や転職でライバルと差をつけるため、お役に立てれば嬉しいです。
※配信停止したい場合、メルマガの末尾にある「unsubscribe」をクリックいただくと簡単に停止できます
まずはサクッと結論から。
2023年時点、わりと大手の製薬会社での利益率ワースト5です。
2023年 利益率が低い製薬会社 ワースト5
▼2023年 利益率が低い製薬会社 ワースト5
順位 | 会社名 | 利益率 | |
---|---|---|---|
ワースト1位 | 杏林製薬 | 4.5% | 主力品『ベオーバ』で好機を逃す・・ 今後も厳しい |
ワースト2位 | エーザイ | 5.4% | 長年の投資が実りレケンビ爆発! 2025年から一気に急上昇! |
ワースト3位 | 持田製薬 | 8.2% | 主力品は長期収載品なので低利益。 新薬は4つとやや多め! |
ワースト4位 | 大塚HD | 8.6% | 大手のなかでは利益率低め。 レキサルティ適応拡大で挽回! |
ワースト5位 | アステラス製薬 | 8.8% | ここ数年は利益低迷。 ただ、エベレンゾ苦戦の影響は一時的!? |
驚くくらいに大手企業がたくさん入っていますね。
それでは、注目企業からみていきましょう。
ワースト5位 アステラス製薬 利益率 8.8%
✓22年度の決算 売上は一見好調だけど。。
2023年の5月に公表された22年度の決算。売上としては過去数年間で最高の1.5兆円ごえ!
これは一見好調に見えますね~
ところがどっこい。
営業利益は、かなり伸び悩んでいるのが現状です。
じつはアステラスの底辺といわれる2020年を下回る利益額だったんですね。
利益率の推移でいうと、こんな感じ。
22年度はここ数年ではじめて利益率のひとケタへ転落。
経営状態のよい優等生とよばれるアステラスにしては珍しい状況ですねw
アステラス 利益率低下の要因は? ⇒エベレンゾの低迷
2023年4月11日 がっつりと業績予想の修正することが発表されました。
23年3月期 最終利益を従来予想の1500億円→1050億円
450億円ダウンの大幅下方修正ですw
大幅な下方修正の原因となったのが、主要製品のひとつ「エベレンゾ(腎性貧血薬)」。
苦難に立たされている薬で、達成率64%と予定よりかなり売れなかったようです。
エベレンゾが売れなかった理由は「重大な副作用」
もともと競合が多い激戦区にもかかわらず、不利な副作用がでてしまいました。。
エベレンゾはアステラスの主要製品のひとつという位置づけですが、会社全体からみた売上比率はまったく高くはないので、
今後エベレンゾの影響が長引くことはないでしょう。
とはいえ、22年度に関しては厳しい利益率となってしまいましたね。
ワースト4位 大塚ホールディングス 利益率 8.6%
とくに2021~2022年にかけて、利益率が高くないのが大塚HD。
大塚ホールディングスとしては、カロリーメイトやポカリスエットなどの食品系も扱っているので、製薬専業メーカーよりも利益率が低めの傾向にあります。
これは、大塚の特徴なので、しょうがないところもありますが、
医薬品に関しても、”利益率の高い自社品”があんまり売上に貢献できてない・・
これも課題と言われています。
✓大塚の利益率 これから上昇する見込み
これから自社品の売上が伸び、利益率上昇する見込みと言われています。
▼大塚製薬を支える自社開発品 抗精神病薬 『レキサルティ』
2022年の売上は1,690億円で、現在の大塚製薬のトップ商品です。
2023年5月、このレキサルティに朗報がありました。
アルツハイマー病に伴う行動障害(アジテーション)への適応拡大を取得。
アメリカ初の”アジテーション”の適応をもつ抗精神病薬となりました。
アメリカでは、このアルツハイマー病に伴う行動障害(アジテーション)で困っている患者さんの数が、日本よりも圧倒的に多いようです。
この適応拡大で売上増加が見込まれます。
レキサルティの売上予想: 2022年 1,690億円 ⇒ 2023年 1,950億円
もちろんレキサルティは大塚の自社開発品です。
自社品の売上比率が向上し利益率も上昇していくと見込まれています。
✓レキサルティ 日本でも適応追加⇒売上増加へ
今後、日本でも同じように適応拡大へ向けて進んでいます。
アメリカほどのインパクトはないですが、国内での売上増加にも貢献しそう。
大塚ホールディングスに関しては、こういったポジティブ要素が多くて、2023年度からさっそく利益率は上昇に転じると予想されています。
まったく問題なさそうですねw
▼大塚HD 利益率推移
ワースト2位 エーザイ 利益率 5.4%
ワースト2位も大手がきました。
エーザイはここ数年、利益率は上がらない時期がつづいており、ついに5%台まで低下・・・
▼エーザイ 利益率推移
エーザイが利益率が低い理由は??
A, 超大型化が期待される2つの新規アルツハイマー薬の開発に大金を使っているため
2021年まではアデュヘルム、2022年からはレケンビと
立て続けにアルツハイマー薬のグローバルでの臨床試験を組んできました。
ここにかなりのお金の投資してきましたね
この2つのアルツハイマー薬は、エーザイの将来のカギを握る薬です。
・2021年 アデュヘルムは実質の開発失敗!
・2023年 レケンビ 大爆発の予感!
レケンビに関しては、2023年の7月以降にアメリカで”フル承認”されるなど、かなり良い感じで進んでいます。
詳しくは【大注目のエーザイ!】企業分析から見えた驚きの”やばい将来性”!レケンビで別次元へ!をご覧ください。
結論としては、2025年以降 超大型新薬候補『レケンビ』急拡大!
一気に売上/利益率はあがっていく見込み。
もちろん、レケンビに不測の事態が起これば、かなりマズイ状況にはなりますが、現状の利益率5.4%はレケンビの売上が予定通りに進めば、かなり挽回できそうです。
まとめ 【あなたの知らない真実】あのアステラス製薬も・・?大手製薬会社 利益率ワースト5
今回の記事では、大手企業に絞って紹介させてもらいました。
ワースト1位 杏林製薬 4.5%
主力品『ベオーバ』で好機を逃す・・今後も厳しい
ワースト2位 エーザイ 5.4%
長年の投資が実りレケンビ爆発!2025年から一気に急上昇!
ワースト3位 持田製薬 8.2%
主力品は長期収載品なので低利益。新薬は4つとやや多め!
ワースト4位 大塚HD 8.6%
大手のなかでは利益率低め。レキサルティ適応拡大で挽回!
ワースト5位 アステラス製薬 8.8%
ここ数年は利益低迷。ただ、エベレンゾ苦戦の影響は一時的!?
動画の方が詳しく紹介していますので、さらに知りたい方はこちらからどうぞ。
動画では杏林や持田製薬についても触れています。